Meeting of the Hearts / 山口ミチオ

山口ミチオの音楽や録音や、日々の出来事を思いつくまままったりと。

野外即興 Meeting of the Hearts 第1回

前々からやろうと決めていた演奏企画「Project Meeting of the Hearts」。2014年からスタートしました。

もともとは近藤等則さんの「地球を吹く」をNHKで見たことが発端です。私も同じようにやってみたい!と感じたのが1993年。気が付けば20年も想い続けた企画となりました。演奏だけでなく、現地への機材運搬や撮影や録音。戻ってきてからの編集。協力者に頼らないでなんでも私一人でやることを目的としています。協力者を頼ると気も使うし段取りや諸々がめんどくさいと思うから(汗)…。

始めたばかりということもあって、自然に対して演奏するというよりは野外で演奏することを主眼に置いています。2010年の11月に一度試してみましたが、準備から演奏・記録・編集と通してやってみると大変面倒が多いことに気が付きました。

野外なので電源がありません。アンプラグド(アコースティック)でも演奏はできますが、私を最大限に表現できるのは電子楽器であるシンセサイザーだけ。冨田勲さんも言われていましたがシンセ単体ではサイレンのようなもの。なのでエフェクターも使いたい。すべて電池で動かせるように機材を集めてきました。最近はスマフォ用にバッテリー製品が出回るようになり、USBの5Vだけでなく9Vや12Vを扱えるものがありうれしい状況です。

ある程度機材もそろってきましたが、音を出すアンプになかなか良いものを見つけることができません。音がそれなりに大きく出せるものは、大きさもそれなりに大きい。しかし、2013年の冬になってiLoudと出会いました。iLoudはバッテリー内臓のアンプ。見た目以上の大きな音が出せるのが魅力です。

こうして2014年1月4日に奈良県香芝市の屯鶴峯(奇岩群)から、このプロジェクトはスタートを切りました。

で、やってみた感想は、機材が重すぎた…(泣)。

シンセサイザーエフェクター、シールド、マイクにビデオカメラ、三脚、一眼レフカメラに諸々のバッテリー。カバン3つに三脚。それらを背負って、演奏場所を探して設置。演奏。屯鶴峯の急な斜面を2回に分けて登る羽目になりました。ロケーションとしてはばっちりでしたが、風化したもろい凝灰岩に足を取られることもあり安全とはとても言えません。怪我でもして動けなくなったら誰にも助けてもらえないし…(泣)。

シリーズ化して定期的なプロジェクトとして活動して行くためにも「気軽にできること」が重要と再認識しました。機材の軽量化。それと演奏は簡潔に。戻ってきてからの編集のことも考えないと。なんでも省力化する方向でやることが、プロジェクト継続につながる気がします。

第2回はどこでやろうか探索中です。山か、海か。川や滝もいいですね。地図を見るのが楽しい毎日です(笑)。